280SLのエンジン(M130)ではアイドルアップモーターが装備されております。このモーターの正しい作動はミッションのシフトがDレンジもしくはR(バック)レンジの時にモーターの先がアクセルリンケージを押しアイドルアップをして回転落ち込みを補正しています。キャブレターのダッシュポットの役目と同じです。後期型の最後のほうにはスロットルバルブにキャブのダッシュポットと同じものが付き、アイドルの補助がしてあります。
このモーターにはエンジン始動時、常に電源がきており、DまたはRレンジにはATミッションのブレーキバンドピストンのところの油圧スィッチがアースに落ちてモーターが動きます。モーターは丈夫であまり壊れませんが、油圧スィッチは壊れているものも多くアイドル不調の原因になります。DレンジもしくはRレンジのどちらかのときだけアイドリングが不安定の場合はこの油圧スィッチが原因です。(Dレンジ側 Rレンジ側 双方にスィッチがあります。)
ダッシュポットタイプの負圧式アイドルアップがついている車両はモーターをエアコン用にしているのもしばしば見かけます。