メカニックの腕のみせどころといえばキャブのオーバーホール&調整でしょうか。旧車の場合、調子が悪いとなるとメカニックはキャブをいじりたくなります。メカニックの本能であり、キャブが原因であれば本当にすっきり直ります。
メルセデスのゼニスの2キャブの場合はどうでしょう。キャブ本体はしっかりした造りで、消耗箇所も加速ポンプのダイヤフラムが皮製で新品のゴム製のものに交換するぐらいでしょうか。ゼニスの場合オートチョークは水温センサー式で70度ぐらいになるとリレーが動き、チョークバイメタルに電流がいってチョークバタフライが開き始めます。
写真上のセンサーは不良になっていることも多く、水温が上がってきてもキャブの配線に電気がきていなければほとんどがセンサー不良です。
ゼニスやポントンに採用されている32PAJTAキャブはガソリンのにじみがでているものが多いですが、ガスケットを交換しないと直りません。増し締めしたくなる気持ちになりますが、キャブのボディーの歪みにつながりますのでやめましょう。これはオーバーホール時も同じでボディーのネジの締めすぎには注意してください。