190SLのヘッドガスケット交換ですが、ヘッド本体の脱着より、ねじ山やパーツの洗浄に時間を取られます。ネジはタップやダイスでねじ山を掃除して、より正確なトルクが出るようにします。ヘッドボルトが1本錆びて痩せていましたので新品に交換します。
バルブを外してヘッドの点検をしたところ、3番シリンダーのエキゾースト側に虫食いがみられました。おそらく3番に冷却水が混入したと思われます。
シートは写真の修正機で修正しました。虫食いがたいしたことなさそうだったので、シートの打ち換えはしなくても良いと判断しました。修正後、すべてのバルブを摺り合わせをして光明丹でアタリをみました。3番シリンダーもOKでしたので、ヘッドを特殊な洗浄剤でカーボンを落とし、面研をして組み上げました。ヘッドも過去に分解した形跡があり、インテークのバルブシールは280SL用に改造して装着されていました。190SLのバルブシールはオーリングみたいな頼んない物なので、280用を使うのはいいかもしれません。ただこのような改造をしてしまうと、後から修理する人が解っていれば問題ないですが、何も知らないと路頭に迷うことになります。
ヘッドの歪みはほとんどありませんでしたので、すっきり直りそうです。明日には組んで試運転の予定。:-D