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ブレーキオイルの管理

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雑誌の記事やスタンド、量販店での宣伝もありまして、エンドユーザーさんもエンジンオイルだけでなく、ミッションオイルなどもマメに交換するようになりました。ただブレーキオイルはほったらかしの車をよく見かけます。ブレーキオイルは安全面では一番重要で、整備を怠ると事故に直結します。ただオイルに関しての知識は修理工場レベルでも乏しく、メンテフリーと思っている人も多いのでは。オールドメルセデスは昔からDOT4(沸点230度)が指定されております。ただブレーキオイルは水分を吸収しやすく沸点230度はドライ沸点で、ブレーキオイルは容器の蓋を開けた瞬間から水分の吸収が始まります。水分を吸収すると沸点はさがり、いわゆるペーパーロック現象の原因となります。


9.14 001.jpg 当社はオイルの劣化を防ぐために250mlのブレーキオイルを使用しております。蓋を開けたら使い切るという念の入れようです。雨天時の交換も禁止しております。日本では20リットルのペール缶が当たり前のように売られており、いまだに指定されていないDOT3(沸点200度)を使っているところも多いようです。ペール缶で蓋を開けた状態ですと沸点は150度以下になる可能性もあり、全部使い切るのに1年以上もあり得ます。ブレーキオイルは生もの扱いするぐらいの感覚が必要です。欧米では上記の理由で250mlが常識化されておりますが、日本では売っているのをみたことなく、あらゆるメーカーに問い合わせしても1L缶がもっとも小さいサイズでした。弊社はドイツ(ウルト製)から取り寄せております。


交換サイクルは2年一度は必ずするようにお客さんには言っております。今年のような酷暑ですとタイヤも熱でやられブレーキの効きも悪くなり、さらにオイルも沸騰しやすくなるので悪い条件が揃いペーパーロックも多くなります。ABS車やESP車はとくにブレーキフルードが傷みやすく、走行距離が多いオーナーは早い目の交換をすすめます。