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280SEクーペの整備&バイヤーズガイド その3

 W111に限ったことではないですが、オールドメルセデス購入には空調のチェックは欠かせません。W111ですと写真のヒーターレバーが固着して動かないものがほとんどです。修理もやっかいで費用もかかるのですが嫌がる業者も多く修理してもらうのにも苦労します。

 W114の場合はブロアーモーターの故障が多く、ご覧のようにダッシュボード下をごっそり外さないと交換できません。当社でも他店でやってもらえなくてということで修理に来ることが多い仕事のひとつです。

 整備中のW111も固着したのか、ヒーターコアに水が行かないように処理してありました。W111はヒーターレバーの固着が多くレバーにオイルをかけてゆっくりと動かしていると復活する物もありますが、ひどくなるとヒーターコアごとの交換もあります。

 W108はブロアーモーター ヒーターレバーともに壊れている物が多くヒーターバルブ単体の部品供給がないのでヒーターコアのASSY交換になります。

 空調関連はエアコンも含めて走行に直接関係ないので修理されずに放置されているものも多く、購入するユーザーも正常かどうかの判断が難しいので(売っている店も知らない!)買ってからしばらくたって気付くパターンです。いらないと割り切って乗る人も多いですがやはりきちんと直してあげたいです。せっかく付いている装備が宝の持ち腐れになるのは寂しいもので、知らない人が乗って「古いからこんなものか」と思われるのも悔しいですね。

 割合で言うとW111のヒーターレバーの不良は70%ぐらい W108のブロアー+ヒーターコアの不良は60%ぐらい W114/115のブロアーモーターの不良は50%ぐらいでしょうか。

バイヤーズガイドで最も重要なポイントとなるところだと私は思っております。

ちなみにW113もヒーターコアが50%ぐらい不良です。

故障の原因は古いというより使わないということが固着をよんでいるようです。ユーザーでも使い方を把握している人は少なく夏でもヒーター全開にしているのも良く見ます。使い方が解らなくてもとりあえずレバーをマメに動かしましょう。

280SEクーペの整備&バイヤーズガイド その4