W114やW123に搭載されるM110エンジンは非常に丈夫で70年代から80年代後半までメルセデスベンツの各モデル SクラスやGクラスにまで採用されていました。76年からのKジェトロ燃料噴射になってからは20年以上もほとんど改良されないまま使われていました。いまだに分解しても摩耗がひどいとか、熱によるひずみなどはほとんどなくオールドメルセデスのガソリンエンジンでは一番優秀だったのではないでしょうか。
弱点というましょうか30年も経過しているので仕方がないと思うのですが、多くのエンジンがカムホルダーとシリンダーヘッドの間からオイル漏れを起こしています。オイルが減るほどのこともなく、写真のように作業も大掛かりなので放置されている車両がほとんどです。交換には対策品のメタルガスケット¥3780とヘッドカバーガスケットセット¥8400が必要です。工賃が約¥40000かかります。バルブクリアランスの調整も必需となりますが、調整後はエンジン音が静かになるということで長く愛用される方には修理をお薦めします。