天才メカニック室崎が7月末で退社しました。もっと腕を上げたいということで昔修行していた師匠のもとへ再就職。茨の道を選ぶ彼の選択は間違いじゃないと思いますし、尊敬します。個人的にさびしい思いもあり、ショックでしたが彼に負けないように頑張らなければと最近ようやくふっきれてきました。私も業界に10数年いますが、メカニックの待遇 世間の認知が他の車関連の仕事に比べて評価が低く感じます。メカニックはまず道具が要ります。その量と金額は半端じゃありません。その道具を使いこなし、故障診断 修理後の対応 知識も電気から金属 革や塗装のことまで必要とされ、サービスフロントともなると営業力も必要となります。のわりには低所得なのにびっくりします。当社に面接にきたメカニックの給料にいつも驚かされます。レストアして評価されるのも塗装や磨き屋さんのことが多く、サスペンションが抜群 エンジンが良いとかいう声はほとんど聞こえてきません。ひがみっぽくきこえますが、腕の良い整備士の評価 待遇はもう少し良くならないかと日々考えています。
私のような腕の悪い者でも経験をつめば車は直せます。よくあるW123の集中ロックの修理をしました。
数分でバキュームが抜けてしまう場合は診断は簡単です。助手席下のバキュームの分岐を1本ずつ抜いて調べます。専用工具もあるのですがディーゼルの場合などエンジンが止まらない場合は1本抜いて指でふさいでエンジンが止まる所をさがします。
今回は助手席のバキュームエレメントでした。内張りを外して交換
内張りを取り付けるときにドアポケットのフックをドア側にはめ込むことを良く忘れます。これをはめないとドアの開け閉めで内張りが浮いたりします。
内張り用のボタンファスナーも良く破損します。今回は2個交換しました。診断から部品交換までは20分。もちろん専門店ですので部品の在庫があってのことですが。私のようなデキの悪いメカニックでも経験さえあれば簡単に車が直せるという一例です。(決して自慢ではありません。)
集中ロックのバキュームもれですが、ディーゼルの場合はエンジンストップができなくなったり、ミッションのモジュールプレッシャーやワーキングプレッシャーが変わったりと、長い目でみれば他にも影響を及ぼします。