300TDTの617エンジンはバルブクリアランスの調整が重要です。以前にもブログに記載しましたが、極寒の日に突然エンジンがかからなくなります。クリアランスが詰まって圧縮が出ないのが原因かと思われます。北日本のユーザーからの問い合わせが多く、「ディーラーでグロー系の部品をすべて替えたが直らないのでエンジンオーバーホールが必要」と言われ問い合わせをいただいたこともありました。「バルブクリアランスを・・・」とアドバイスしたところディーラーのサービスに「絶対にあり得ない」と言われ、出張修理にも行ったこともあります。
ガソリン車とは違いバルブにネジが切ってあり、袋ナットを締めこんだり緩めたりして調整します。調整には写真の特殊工具があれば便利ですが、ノズルを外せば14mmのオープンエンドでも可能です。既定値は冷間時IN0.10mmEX0.35mmです。特殊工具はHAZET製で現在でも入手可能です。
オイル漏れを嫌いタペットカバーガスケットに液体パッキンを併用しているのも見られますが、ガスケットの厚みは1mm近くあり多少が歪みあっても大丈夫だと思います。カバーのナットは規定のトルク(15Nm)で締めてください。