ブレーキブースターはブレーキの踏力をエンジンの負庄を利用して軽くする装置でメルデスベンツでは1950年代から採用されていました。写真のT50/12型は190SLやポントンから装着されているタイプです。マスターシリンダーとは分離されており効果はイマイチです。この後ハネベンで採用されたT50/24/1型は下のT51型のサイズでマスターシリンダーは別体でした。
60年代になってT51型になりますとマスターシリンダーと一体になり効果は現在のブレーキのものと同等の働きをします。写真左は69年から85年のW126まで採用されていましたT52-9型と呼ばれるタイプです。写真右のT51/200は230SLの60年ぐらいからの型でT52-9と同形状。ブースターのホースの取り出しが差し込みかフレアーの違いだけです。T51/200の半分の厚みでW110にオプションで採用されたT51/100というタイプもありますが、オプションということでほとんど見かけません。メーカーは全てATE製。確実に不良になるものは少ないですがエアーを吸い込み、エンジンのアイドルやATのモジュールの作用に影響が出ます。かなり頑強に作られオールドメルデスでは造り、役割とも高レベルなパーツのひとつと言えるでしょう。