15年間オールドメルセデスしか修理していませんが何年かに一回修理ができず困ることがあります。今回は先日調整方法を紹介したK4 025A ATミッションの修理にはまりました。症状は乗りはじめの一回目の変速が切り替わらずドンと3速に変速して、その後は普通に変速します。一度全てばらして点検しましたところ写真のB2のブレーキバンドピストンの先が外れていたので「これで解決」と思い込み、念のためクラッチディスク交換、バルブボディーの分解 清掃を行い 組み付けました。
その間もいろんな測定や調整を行い1週間費やしましたが・・・。なんと症状は改善せず再度ATを降ろして分解。K2クラッチのスプロングプレートの破損(写真)、B2ブレーキバンドピストンのボディー側の片摩耗(見た目では判断不能)を発見。
結局ミッションのボディーも交換。不良パーツの交換、組み付け 調整で修理できました。約10日間はかなりしんどかったですが、まだまだ修行が足りないと実感しました。ただ修理ができると不思議と疲れが残りません。AT本体もリビルドとほぼ同内容なのでフィーリングも良くなりました。
こちらはB1B2のピストンを取り付けするSST。以前に居た従業員がマニュアルを参考に内燃機屋さんに発注して造ってもらいました。スプリングコンプレッサーの働きで作業もスムーズに出来ます。
機械式ATなので分解 組立は難しくないですが、何度やっても順番を間違えやり直しはあります。AT修理専門店はスゴイと思います。