たびたび登場しておりますW108 280Sのワンオーナー車ですが、デフからのオイル漏れということで修理させてもらうことに。過去にも修理の形跡がありました。オールドメルセデス(W114は等速ジョイントを使用)のリヤサスペンションはドライブシャフトが右側だけ上下に動くつくりで右側のみブーツがついております。ブーツはもちろんゴム製でたまに破れたり傷んだりしてオイルが漏れている車もあります。デフのオイル漏れは放っておくとデフ内のベアリングがいかれて唸り音がでだします。そうなるとオーバーホールとなり修理代もかなり高価になります。
ドライブシャフトのブーツには2種類ありましてリペア用に分割されたモノ(写真右)と左のような割れの無いモノがあります。分割式は国産のFF車にもあるようなもので当然のことながらデフを分解せずに済み、工賃と部品代あわせてもそんなにかかりません。FF車のように回転するわけでもないので耐久性もありそうですが、当社では写真下に写っていますマウントブッシュやオイルシール スラストアームブッシュ(写真なし)等のへたりもあるのでデフのリフレッシュをかねて分割ではないブーツの交換も積極的に行っています。修理代は10倍以上にもなりますのでお気軽にというわけにはいきませんが。マウントブッシュはデフオイルの浸ってガタがでている車も見られます。この280Sには分割タイプが使われてました。過去に修理したのでしょう。
この手の修理はオーナーさんにしてみれば分割で安くということがほとんどなのでなかなかリフレッシュまでさせてもらうこともありません。今回はオーナーの意向でやらせてもらうことになり我々も勉強になるのでうれしく思っております。
修理には2通りあるというのを認識していただきたいがひとつと、生産から30年以上経つ車ですのでリフレッシュをかねた修理がベターだと私は考えます。実際メザトイ人は違いが判ると思います。
ハイドロコンペセーティングなど高い修理ばかり勧めて「ぼったくりやがって」と思わないでください。