W123 300ディーゼルターボが入庫しました。ATミッションが変速時にすごいショックがでるということで預かりました。ミッションのショックということでAT本体の不良を考えてしまいますが、まずはモジュール系の負圧を調べるべきです。特にディーゼル車は集中ドアロック エンジンストップ 空調などをバキュームで制御してあり、ガソリンエンジンとは違って、エンジン本体で負圧を発生させれないのでバキュームポンプが装着されています。バキュームポンプも耐久性は150000Kmぐらいなものなので、疑ってもいい箇所ですがこの車両は2年ほど前に新品に交換したので、今回は点検を省きました。ポンプを使用するので、ガソリンエンジンより負圧が高く、バキューム系の不良も出易くなります。
修理には写真のバキュームテスターが欠かせません。ブレーキのマスターのホースのところから分岐して各箇所に負圧が行っているので、ひとつひとつテストします。今回はどこにも不良が見当たらなかったので、写真中央上の白いメインホースと判断。ホースについているワンウエイバルブを外しテストしました。ワンウエイバルブは気体の流れを一方通行にする部品ですが、両方からエアーすえる状態で、両側通行になっておりました。
ディーゼル車は前述のように高負圧になるので、このようなパーツの消耗も早くなります。ガソリン車では滅多に見られませんが。ミッションなど全く関連性の無いようなところに不良が表れるので、修理に悩まされることも多いです。